概要と特長
番頭 for Welcart の Amazon Pay 決済モジュールは、Amazon が 2022 年に公開した Checkout V2 API に対応した決済プラグインです。カート画面・購入フローに Amazon Pay ボタンを表示し、購入者は Amazon アカウントの登録情報(住所・支払い方法)をそのまま使って決済を完了できます。
主な特長
- Checkout V2 API 準拠 — 現行の Amazon Pay 仕様に対応、旧 V1 (Order Reference) からのアップグレードにも対応
- Sandbox / 本番 の切替 — 動作モードをワンクリックで切替、テスト完了後に即本番運用開始
- Welcart 標準の購入フロー完全準拠 — カート → 顧客情報 → 配送方法 → 確認 → 完了 の 5 ステップ標準フローに違和感なく統合
- 全額 / 部分返金 UI 標準装備 — 受注編集画面から直接、返金操作を実行可能。Amazon 側処理完了までを自動追跡
- ボタン表示のカスタマイズ — ボタン色(ゴールド / ライトグレー / ダークグレー)と表示位置を設定可能
Amazon Pay V1(旧) との違い
2028 年 6 月末で終了予定の Amazon Pay V1 と比較して、V2 は以下が変わります:
- API 呼び出し方式が REST + JWS 署名 (V1 は SOAP + IPN) に統一
- チェックアウトセッションの状態遷移が明確化(
Open → OpenedByBuyer → Completed) - Buyer が同意 (OpenedByBuyer 以降) すると、
chargeAmountの PATCH 更新は不可(V1 では変更可能だった) - 返金は capture 完了後の
RefundAPI 経由のみ、非同期処理でポーリング必要
導入前に確認すること
Amazon Pay 決済モジュールを使うには、以下の準備が必要です。
- Amazon 加盟店契約
- Amazon Pay 加盟店 (Seller Central) アカウントを取得済みであること。未取得の場合は Amazon Pay 公式ページから申込みしてください。審査に数営業日かかります。
- API キー
- Amazon Pay Seller Central で以下 4 種類のキーを発行済みであること: Merchant ID / Public Key ID / Store ID / Private Key(RSA 秘密鍵)。
- HTTPS
- ショップサイトが HTTPS 通信で公開されていること (SSL 証明書必須)。Amazon Pay は HTTPS 以外のサイトでは動作しません。
- Welcart
- Welcart e-Commerce プラグイン 2.11 以上が有効化されていること。
- WordPress / PHP
- WordPress 5.0 以上、PHP 7.4 以上。
- 番頭 for Welcart
- 番頭 for Welcart v1.0.0 以上がインストール・有効化・ライセンス認証済みであること。
決済モジュールを有効化
Welcart の管理画面から Amazon Pay モジュールを利用可能に設定します。
-
WordPress 管理画面 → Welcart Shop → クレジット決済設定 を開く
「利用モジュール」タブで、有効化可能な決済モジュールが一覧表示されます。
-
「Amazon Pay (kbsr)」 のチェックボックスを ON
番頭 for Welcart が正しくインストール・ライセンス認証されていれば、リストに「Amazon Pay (kbsr)」が表示されます。表示されない場合は、番頭のライセンス状態を確認してください。
-
「利用する決済を更新」ボタンをクリック
ページ上部のタブに「Amazon Pay」の設定タブが新しく追加されます。
API キー を入力
Amazon Pay Seller Central で発行済みの API キー 4 種類を、番頭の設定画面に入力します。
- 動作モード
- まずは Sandbox を選択してテストします。本番運用開始時に「本番」に切替。
- Merchant ID
- Amazon Pay Seller Central の「インテグレーション」→「Integration Central」で確認。
Aで始まる 12-14 文字。 - Store ID
- Seller Central で発行する OAuth クライアント ID (Store ID)。
amzn1.application-oa2-client.xxxの形式。 - Public Key ID
- 公開鍵を Amazon Pay に登録した際に発行される ID。Sandbox 用は
SANDBOX-プレフィックス付き、本番用は通常の英数字文字列。 - Private Key
- Public Key と対になる RSA 秘密鍵。
-----BEGIN RSA PRIVATE KEY-----から-----END RSA PRIVATE KEY-----まで全て(改行含む)貼り付け。 - ボタンの色
- ゴールド(推奨)/ ライトグレー / ダークグレー。ショップ配色に合わせて選択。
Sandbox でテスト購入
本番運用の前に、必ず Sandbox 環境で 1 件テスト購入を通してください。動作モード「Sandbox」の状態で、以下手順を実施します。
-
ショップサイトで適当な商品をカートに入れる
カートページを開くと、Amazon Pay ボタンが表示されているはず。表示されない場合はブラウザキャッシュをクリアして再アクセス。
-
Amazon Pay ボタンをクリック → Amazon のサンドボックス用テストアカウントでサインイン
Amazon Pay Seller Central「アカウント設定」→「テストアカウント」で作成できます。
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配送先・支払い方法を選択
Amazon 側で登録済みの住所・カードから選択できます (テストカードが自動で登録されています)。
-
Welcart の確認画面 → 完了画面 まで進む
Welcart 標準の 5 ステップフローに沿って進みます。「注文する」ボタンで確定。
-
受注編集画面で決済結果を確認
Welcart 管理画面 → 受注リスト から今作った受注を開き、決済状況が「売上計上」になっていれば成功。カスタム・オーダーフィールドに
reference_id,trans_id,acting: Amazon Pay (kbsr)が入っていることも確認。
本番モードに切り替え
Sandbox でテスト購入が問題なく通ったら、本番モードに切り替えます。以下 3 点を確認・変更してください。
-
Amazon Pay 設定タブで「動作モード」を「本番」に変更
ラジオボタンを「本番」に切り替えて「設定を保存」。
-
Public Key ID を本番用に差し替え
Sandbox 用の
SANDBOX-プレフィックス付きから、本番用のプレフィックスなし文字列に変更。Merchant ID / Store ID / Private Key は Sandbox と同じ値でも動きますが、本番運用中は必ず Amazon Pay Seller Central で本番用に発行されたキーを使ってください。 -
ご自身のクレジットカードで 1 件だけ実マネー購入テスト
実際にご自身で商品を購入し、決済が通り、Amazon 側で決済が計上されることを確認。カード明細で確認できるまで数分〜数十分かかります。
日々の運用の流れ
本番運用開始後は、Welcart 標準の受注管理フローがそのまま使えます。特別な操作は不要です。
受注ステータスの遷移
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お客様が Amazon Pay で購入 → 受注データが自動生成
Welcart 標準通り、受注リストに新規注文が入ります。決済状況は「売上計上」(Amazon 側で認証+売上計上が同時に完了しているため)。
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受注編集画面で内容確認 → 発送準備
お客様情報・配送先・商品内容は Amazon Pay 経由で自動入力されています。配送先の氏名・住所は Amazon 登録のものが使われます。
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発送 → 受注状況を「発送済み」に更新
Welcart 標準の受注ステータス更新機能で「発送済み」に変更してください。
返金の操作
番頭 for Welcart の Amazon Pay モジュールは、全額返金・部分返金を受注編集画面から直接実行できます。Amazon Pay Seller Central を開く必要はありません。
全額返金
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受注編集画面を開く
Welcart 管理画面 → 受注リスト から対象注文の「編集」を開きます。
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返金金額欄に売上金額をそのまま入力
デフォルトで売上金額(税・送料含む合計)が入っています。全額返金の場合はそのまま。
-
「返金を実行」ボタンをクリック
確認ダイアログが出るので「OK」。Amazon 側での処理完了までしばらく時間がかかります(通常数十秒〜数分)。
-
「返金済み」金額が更新されることを確認
ページを再読込すると、返金済み金額が反映されます。処理中の場合は「返金保留中」表示となります。
部分返金
部分返金の場合は、返金金額欄に返す金額(円)を入力してから「返金を実行」。同じ受注に対して複数回の部分返金も可能です(合計が売上金額を超えない範囲で)。
chargeAmount の変更ができません。「注文金額を減額して部分キャンセル」という操作は使えず、必ず「返金」の形で処理する必要があります。
よくあるトラブル
Amazon Pay ボタンが表示されない
- Welcart 管理画面 → クレジット決済設定 → 「Amazon Pay (kbsr)」のチェックが ON になっているか
- Amazon Pay 設定タブで、Merchant ID / Store ID / Public Key ID / Private Key が全て入力されているか
- ショップサイトが HTTPS で公開されているか(HTTP では動作しません)
- ブラウザキャッシュのクリア後、再アクセスしてみる
「利用モジュール」タブにモジュールが表示されない
- 番頭 for Welcart プラグインが有効化されているか
- 番頭のライセンスが有効になっているか(未認証の場合、決済モジュールは無効化されます)
- 他の Amazon Pay プラグイン(旧 V1 版など)を同時に有効化していないか
返金しようとしたら「chargeAmount cannot be updated」エラー
Amazon Pay V2 の仕様上、Buyer が同意した後の金額変更はできません。「金額を減額する部分キャンセル」ではなく、「返金」として処理してください。
Sandbox でテストアカウントがサインインできない
Sandbox 用のテストアカウントは Amazon Pay Seller Central で明示的に作成する必要があります。「アカウント設定 → テストアカウント」から作成してください。通常の Amazon 買い物用アカウントではサインインできません。
「決済モジュールパスが正しくありません」エラー
Welcart 標準の「システム設定」→「決済モジュールパス」が正しく設定されているか確認してください。通常は /wp-content/plugins/usc-e-shop/settlement/ ですが、ホスティング環境によって絶対パスが異なります。